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飼育員の憂鬱 第5話『転職』

2025.11.18 更新
動物の森

今回はちょっと真面目なお話

          

最近何気なくテレビをつけて見ていると

転職サイト】のCMって多くないですか?

それを見るたび、もし自分が飼育員以外の仕事をしていたら何になっていたんだろうと想像を膨らませます

根がオタクなんで、個人的にはマンガやアニメの世界にどっぷり足を突っ込んでいたんだろうなーなんて(笑)

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今や転職が当たり前の時代ですし

現実問題、その影響をずーっと身近に感じてきました

"飼育員"て職業はいつの時代も人気職ではあるものの、

やはり現場作業がきつかったり、給与面や人間関係など自分に合わないと思えばすぐに転職してしまうってのが通例

5年以上続いてるって人のほうが珍しいかも

まぁそれだけ入れ替わりの激しい職業です

もしかしたらそこまでは他の職業と同じかもしれませんね

           

でも私思うんです

飼育員って仕事が他の職業と決定的に違うところがあると

それは動物たちも漏れなくその影響を受けてしまうということです

                 

人間が管理している以上

人間の都合ひとつで動物たちの環境もガラリと変わってしまいます

私たち人間の問題に動物たちが巻き込まれることもあると思います

同じように飼育下でも

その時の担当者の方針で繁殖した個体や飼育へのこだわり、その変化はぜーーんぶダイレクトに動物たちに反映されてしまうのが

この飼育員というお仕事です

                             

もちろん担当が変わるにあたっては、引き継ぎはするわけなんですが、

動物も生き物

中には人を見て態度を変える個体だっています

常に病気がちだったり、ケガをして元の群れになかなか戻れない子だっています

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特定のエサにこだわりがあったり、見た目の判別が難しかったりと千差万別

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私たち人間と一緒ですね

正直そんな動物たちの細かなケアってのは引き継ぎしたからってすぐ対応できるものではありません

           

現在私の担当動物はリスザル、インコ、フラミンゴですが

10年以上働いている私でも

『お前そんなことできるの!?』

『コレ食べれるんや!』

『こうしたら怒るのね』などなど

恥ずかしながらつい最近まで知らなかった担当動物たちの意外な行動や知識の気づきがあるんですもん(笑)

やってみるとめちゃくちゃ奥が深いです

だからそんな中でたった数年で担当者がコロコロ変わる動物たちは気の毒でなりません

            

決して転職が悪いとは言いませんが、

飼育員になったからには、できるだけ私たち人間の都合に動物たちを振り回さないようにしたいものです

                   

[犬の十戒]という犬を飼うにあたっての

犬の気持ちを代弁した有名なルールにこんな言葉があります

          

『あなたには他にやる事があって、楽しみもあり友達もいるかもしれない。だけどわたしにはあなたしかいないのです』

         

私がお世話している動物たちは決して犬猫のようなペットではありませんが、

動物を飼うことに対してこの考え方は動物園の動物たちも共通する部分があると思います

私はこの言葉を胸に日々動物たちと向き合ってきました

だから仕事でくじけそうな時も

一度担当を持ったからには、

一度繁殖させたからには、

ちゃんとその子たちの最期を看取ってあげるまで終生飼養していくんだという気持ちでずっと働いてきました

もちろんこれからもそのつもりです

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数年前に私が繁殖させたインコやフラミンゴ

彼らの平均寿命は約60年と言われています

現在32歳の私、、、

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まだまだ健康で長生きしないとダメですね(笑)

                   

さいごに

飼育員になるための資格は特にありません

動物が好きな人であれば、基本的に誰でもなれます

なれてしまうからこそ、このご時世その『好き』には大きな大きな責任も伴うことを深く考えて

この仕事を選ぶ人が増えてくれたらいいなと思います