お薬飲めるかな?マーラ編
- 2022.11.08 更新
- 動物の森
日に日に秋の深まりを感じる今日この頃。
朝晩は肌寒さを感じるようになりましたね。
日中はお日様が当たるとぽかぽか陽気。
カンガルーたちの日向ぼっこ人気スポット「すなば」では、
うたた寝を楽しむカンガルーたちが頻繁に観測されるようになりました(笑)
水鳥の池周りではナンキンハゼの紅葉が見ごろです。
ハクチョウたちもお日様を浴びて気持ち良い午後を楽しんでいます。
さて、今日は動物たちのお薬のお話です。
動物園では病気やケガ、病気の予防などの理由で、動物たちにお薬を飲んで(食べて)もらうことがあります。
時には、ある動物種全員にお薬を飲んでもらう必要があることもあり、そうなるとなかなか大変な作業です(汗)
本格的に寒くなる前のこの時期は、冬場に体調を崩さないように寄生虫症の予防薬を使うことが多いのですが、
先日はマーラの皆さん全員に駆虫薬を飲んでもらいました...。
もちろん、お薬をポンとあげても飲んでくれるはずもなく...大好きなおやつにこっそり忍ばせて与えます。
マーラのスペシャルおやつは、実は食パン!
与えすぎるとお腹を壊すことがあるのため、普段はほとんど与えていないのですが、
たま~にしか食べられないおやつに、マーラたちも喜んで(?かは分かりませんが)食べてくれます。
まずは調理室で駆虫薬入りパンを準備します。
マーラの一口サイズにカットし、慎重に液体のお薬を仕込みます。
お薬の量は、それぞれのマーラの体格に合わせて変えられるよう、
子どもは1個、おとなは2個といったふうに調整できるようにしておきます。
そして、エリアでいよいよ投薬開始!
狙ったマーラの目の前に食パンを落とし、食べるのを確認していきます。
ここが担当者の腕の見せ所!
誰が食べ終わっていて、まだ食べていないのが誰なのか、
例えば年齢の高いマーラから1頭ずつ、というふうに順番に与えていくのです。
慣れている個体はスムーズに食べてくれるのですが、
警戒心の強い個体や若い個体は、他のマーラに横取りされそうになることも...
周りのマーラに目を光らせながら、目標のマーラがパンを食べるのを待ちます。
↑食べてほしいのは画面中央の子どものマーラですが...パンを持っているとみんな集まってきてしまいます。
↑群れの中でも警戒心が強い個体はなかなか食べてくれないようです。
食べてほしいのは一番奥で座っている個体ですが...こちらを無視しているようです。
↑アプローチの角度を変えて、再度挑戦!
う~ん、食べてくれるかなぁ~?
中にはパンが好きでないマーラもいるので、他の餌に変えて与えることも。
みんな同じように見えるマーラですが、お世話していると個性豊かな動物だな~と感じます。
これから訪れる冬に向け、動物たちの体調管理に力を入れたいと思います!