きっ きっ きのこ
- 2025.12.08 更新
- ボランティア
こんにちは。市民交流係Rです。
♪きっきっきのこ きっきっきのこ ノコノコノコノコ あるいたりしない
で始まる歌があります。タイトルはまさに「きのこ」、私が通っていた幼稚園で教わりましたがマイナーな童謡のようです。作詞はまど・みちお。
振りつけも含めて私は大好きです。
そんな導入で今日はきのこの話題です。
プロボノ型ボランティア活動(※)として、福岡きのこ友の会さんが年2~3回活動しています。
12月8日は6月ぶり今年度2回目となる森の池エリアきのこ散策でした。
今回のお目当ては幻のきのことも言われる「松露(ショウロ)」です。
10月~1月に発生するきのこなので時期はぴったりですが、いかんせん幻です。果たして見つかるのでしょうか。
(※)プロボノ型ボランティアとは・・・企業や団体の特性を生かして活動するボランティア活動のこと。今回で言うときのこが得意な団体さんに海の中道海浜公園のきのこ調査をしてもらうというボランティア活動です。
ここで松露のお話をひとつ。
松露とはクロマツと栄養をやりとりし合う共生関係を結ぶ(外生菌根菌)きのこです。
クロマツ林で松葉かきを行い土壌の栄養を少ない状態にすると、若いクロマツに発生しやすいです。
海岸に生えるクロマツには松露がつきますが、山に生えるアカマツは・・・みんな大好き松茸ですね。
松露も松茸と同じくらい香りが高く、お吸い物や炊き込みご飯にすると絶品です。
森の池エリアはクロマツだらけの場所で、特にデッキ周辺の砂地によく発生するので、今回もそこを目指していきましょう。
さて、森の池エリアは松露に限らずたくさんきのこを見かける場所でもあります。
しかし今日は晴れが続いた初冬。きのこが生える条件と言えば雨上がりや湿気の多い時期だと思いませんか?そう考えるとちょっと期待できないかも。

それでもきのこは見つかるものです。道すがら「きのこだ!」と思っても胞子を飛ばしてる最中の老菌だったり、乾燥で干からびてカピカピだったり。
きのこらしいきのこがない!
おまんじゅうみたいというか石みたいというか、きのこか????と思うようなきのこばかり見つかります。
カサがあって~柄があって~カサの内側にひだがあって~表面は茶色っぽくて内側は白っぽくて~のようなザ・きのこがありません。
いつもは丸っこいのに加えて1~2種類くらいはザ・きのこなきのこが見つかるのですが、なんともはや。

今日はこんなのばっかり。
しかし老菌も面白いもので、胞子を飛ばす際にカチカチに硬くなるものとスカスカのスポンジみたいにやわらかくなるものがあります。
・どのような形なのか
・ひだがあるかどうか、あるならどんな形なのか
・断面の様子(色、硬さ等)
・きのこ自体の硬さ
あたりできのこの名前候補を絞ることができるそうです。
本当はもっと見るべきポイントがあるのでしょうが、担当Rはこの辺を見て判断しています。
(正直、種類の特定はよく分からないことの方が多いです。)
2種類くらいの老菌をたくさん見つけたところで例のデッキにたどり着きました。
いつもならデッキの足元にポコポコッ出ていることが多いので、そこを探します。
・・・ありません。
どうにも気配がない(敏感な人は香りで分かるらしいです)ので場所移動をします。
松露は砂地の下から盛り上がるように出てきますから、かくれんぼの鬼をやっている気持ちで「下に何かありそうな」ちょっと割れた砂を探すのもポイントです。
地面の砂を見ながら・・・砂の割れ目がないか・・・小石のようなものは落ちていないか・・・松の下も松から離れているところも、目を皿のようにして探します・・・。
ないか。なんかきのこ拾ったけど松露じゃないかも。そう思いながら福岡きのこ友の会の方に声をかけてみました。

「これ松露だよ!!!!」
えーーーーーーーー!!!!!!!やったーーーーーーーーーー!!!!!!!!!
私海の中道3年目にして初めて自力で松露を見つけました!
松露はまとまって生えているので1つ見つけてしまえばこちらのもの。
その近くを掘れば出るわ出るわ小さい食べ時の松露が。
そうなると皆さん俄然探す気になるわけで、次の松露エリアがどこなのか競って探しました。

結局本日見つけた松露がこちら。

いっぱい見つかりました♪
他のきのこも見つけ次第写真を撮って一部を里の家に持ち帰ります。
図鑑とにらめっこをしてそれぞれのきのこの名前を特定したら、ずらりと並べて写真を撮ります。
松露以外のきのこは割といつでも見られるきのこでした。

後日、福岡きのこ友の会さんから何が見つかったかの報告書と写真をいただいて公園のデータとします。
このような専門家のボランティア活動に支えられて、海の中道海浜公園でどのような生き物が見られるのか、○○年前と比較してどうか、ということを分析することができます。
公園ではきのこに限らず定期的に観察会を実施しているので、皆さんも生き物調査をする意気込みでぜひお越しくださいね!
