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なんで卵からカブトムシは産まれてこないの?

2018.07.29 更新
動物の森

『ねぇ、おじちゃん!なんで卵からカブトムシは産まれてこないの?』

ひとりの男の子が尋ねてきました

 

「えっ?」と25歳の若さでおじちゃんと呼ばれたことにショックを受けつつ

さらにその質問に戸惑いました

 

「え?カブトムシは卵から産まれてくるよね?」

『ちがう!ちがう!なんで幼虫からサナギになってカブトムシになるの?』

子どもの発想はとても豊かで純粋です

これまで25年間生きてきて、カブトムシが成虫になるまでの過程に何の疑問も抱きませんでした

 

たしかに、カブトムシは卵からいきなり私たちが知ってるカブトムシの形で産まれてきませんよね

卵から幼虫→サナギ→成虫へと2段階の過程を経て、成虫になります

他にもクワガタやチョウ、ハチ、テントウムシ、アリなどもそうです

 

でも、ゴキブリやカマキリ、バッタなどは体は小さくとも成虫に似た姿で産まれてきますよね

そう考えると直接卵からカブトムシが産まれてきてもいい気がします

 

調べました

 

どうやらサナギになり成虫になることで

幼虫と成虫がエサの取り合いをしなくてすむからというのが理由のようです

例えば、チョウ

幼虫のエサは葉っぱ、成虫は花の蜜

葉っぱと蜜ですからね、同じ種どうしで競争する必要がありません

 

それと同じでカブトムシは、幼虫の時は腐葉土を、成虫になれば樹液へとエサを変えることで

食料不足になるのを防いでいるわけですね

 

子どもと親とで食べるものが一緒のゴキブリやカマキリは食料に困るとお互いに

共食いをしてしまうそうです

カブトムシは肉食の昆虫ではありませんが、

もし、子どもと親とが同じ樹液を吸っていたら、たちまち森の木々が枯れているかもしれませんね

そうなると人間からすれば今頃、カブトムシは害虫扱いされていたかも・・・笑

 

幼虫はたくさん食べて栄養をたくわえ、

サナギは身体を作り変え、

成虫は羽を身につけ行動範囲を広げて子孫を残す

そうやって、カブトムシはそれぞれの役割分担を決めた身体をもつことで過酷な生存競争に生き残ってきたのでしょう

 

仕組みを知るとさらに生き物たちの魅力が深まりますね

そんなカブトムシやクワガタを8/15まで期間限定で、カブトムシハウスにて展示していますので

動物の森にお立ち寄りの際はぜひいらしてください