カンガルーの " タマ "
- 2025.03.15 更新
- 動物の森
こんにちは。暖かい日が来たと思ったらまた寒い冬に逆戻り、体調管理が大変な気候が続きます。
今回はそんな気候とは全く関係のない、カンガルーの'タマ'の話をしようと思います。
動物の森のカンガルーエリアに訪れた多くのお客様はカンガルーを見て
「全部オスだ!」とおっしゃいます。理由はというと、'タマ'がついているから。
ですが、当園のカンガルーはほとんどがメス。じゃあ、タマって何のこと?というと...
これが皆様のおっしゃる'タマ'です。
こちらはオスのカンガルーにもメスのカンガルーにも備わっていて、
名称を「総排泄口」といいます。そう、皆様が'タマ'と呼ぶこれは排泄口だったのです。
カンガルーは鳥と同じく総排泄口を持つ生き物で、
ここからウンチもオシッコも赤ちゃんもペニスも出てきます。
ちなみにオスのペニスはこんな感じ。
皆様が'タマ'と呼ぶものが「総排泄口」だとわかったわけですが、
ここで新たな疑問が生まれませんか?
そう、「タマ」はどこ?という疑問です。
皆様が'タマ'がついているからオスだ、と判断していることから
それは本来「睾丸」であると予測いたします。
では「睾丸」はどこについているのでしょうか?
総排泄口のもっと上、おへそのあたりに睾丸がついているのです。
もちろんメスに睾丸はありませんが、同じような場所に
カンガルーのトレードマーク「育児嚢」の入り口がついています。
総排泄口から出てきた未熟児の赤ちゃんは、
この「育児嚢」の入り口を目指してのぼってくるというわけです。
生まれた瞬間から過酷ですよね...;
今年はオスカンガルーの「ウミ」君がやってきたので、
夏ごろには赤ちゃんカンガルーを見ることができるかもしれません。
以上、カンガルーの'タマ'のお話でした。
次にカンガルーエリアに来るときには、ぜひ観察してみてくださいね!