カンガルーのヒミツ
- 2023.04.06 更新
- 動物の森
新年度になり周りの環境も変わった方も多いと思いますがいかがお過ごしでしょうか。
私たち飼育員も4月から担当する動物に変更があり、
私はカンガルーを担当することになりました。
そこで今回はカンガルーについて書かせていただこうと思います。
カンガルーの展示エリアはウォークスルー形式の展示となっており、お客様が中に入って間近でカンガルーを観察することができます。
まず、中へに入ろうとすると柵でできたこのような扉があり、ここから出入りができるようになっているのですが
入るときは押す
出るときは引く
外側からは「押して」、内側からは「引いて」出入りする構造となっています。
普通だと思われるかもしれませんが、実はこれ動物が外へ逃げていかないための重要な構造なんです。
カンガルーにとって扉を押すという行動は体重をかけるだけでできますが、扉を引くという行動は扉に手などをかけて後ろに下がらなければなりません。
カンガルーの体の構造では後退することができないので、カンガルー側からは引かないと開けられないようになっているのです。
ただ、万が一もあるので.........
二重扉の構造になっています。
次はお客様から
「カンガルーみんな寝てる~」
といった声をよく聞きます。
実はこれにはしっかりとした理由があります。
その理由は「薄明薄暮性または夜行性だから」です。
夜行性については多くの方がわかると思いますが、薄明薄暮性はあまり聞いたことの無い言葉だと思います。
「はくめいはくぼせい」と読み、明け方と夕暮れの時間帯に活発になる生き物を指します。
つまり、私たちやお客様が基本的に活動している日中はカンガルーたちの眠たい時間帯なのです。
夕方はこんなにぱっちりした目をしてます。
このように知識を得たうえで動物を観察すると、より楽しめるのではないでしょうか。
ぜひ動物の森のカンガルーたちに会いに来てください。